家を買うか、買わずに賃貸のままで暮らしていくか?多くの人が悩むことかと思いますが、現状は買わない方が賢明かと。
ここでは、その理由を解説していきます。
目次
日本人は、なぜ家を持ちたがるのか?
そもそも、日本人は一体どれくらいの人が家を買おうとしているのか?数字を見てみると、日本人の約80%が「将来、家も土地も買いたい」と考えてます(※1)。
この割合は、平成5年あたりから毎年変わっておらず、だいたい日本人の約8割が「持ち家派」という流れになってますね。理由は…
「賃貸より安い。」
「後々資産になる。」と考えているから。
しかし、先ほども言ったように今家を買うのは賢いとはいえず、残念ながら9割以上の家は資産になりません。
なぜなのか?
日本の物件は、15年〜20年で価値がゼロになってしまう
結論から言うと、日本の不動産価値は15年〜20年でゼロになってしまうからです。理由を解説していきます。
1.日本人の85%は中古の家を買わない
「家を買っても、いらなくなったらすぐ売ればいい。」そう考える人は多いかもしれません。しかし、日本人は圧倒的に新築を選ぶ傾向が強いのです。
この日本における新築派の強さは、海外の先進国に比べて圧倒的で…
なぜなのか?
2.日本は、中古物件にマイナスの印象しかない。
日本の中古物件は、マイナスの印象しかないからです。
日本は、雨が多く湿度も高い。地震も多いので、建物は劣化しやすい。つまり、価値を維持しにくい環境にあるのです。
例えば、あなたが日本で築25年の家を、「さぁ買うぞ!!夢のマイホームだ!」と買えるでしょうか?恐らく、ほとんどの人が避けるはず。そう、需要がないのです。
これが日本の物件価値が約15年〜20年でゼロになってしまう、と言われる所以です。誰だって劣化した建物の使い回しは嫌なものでしょう。
日本人が新築を選ぶ理由は、他にもあります。例えば、のような感じですね。
- 建物の耐用年数が長いので、銀行での35年ローンが組みやすい。
- 中古よりも値段が約2割高いため、固定資産税が減額される。
3.人口が激減していく(空き家が増える)
日本は今、ひどい人口減と少子高齢化に陥ってます。具体的にどのくらい減るのか…?統計によると、
- 2010年:1億2806万人
- 2030年:1億1662万人
- 2050年:9708万人
外国からの移民対策も現実的ではなく、人口問題もすぐに改善するとは言えません。家を買う年齢層の人々(15歳〜65歳)は減り、超少子高齢化の社会が進んでいきます。
必然的に土地と住宅の需要が無くなるので、買った家の価値はゼロになってしまうのです。
特に地方の家は危険
人口が減ると、人は都市部に集中します。生活が便利だからです。なので、都市部の需要は横ばい。不動産の価格は緩やかに下がっていくでしょう。
しかし、地方は厳しくなってきます。空き家が多発するため、下落は避けられません。
今、地方に家を買っても固定資産税を毎年払うだけなので要注意。
家を買うことで起こりうるデメリット
他にも、家を買うことで起こりうるデメリットがこちら。ただ、ネガティブに捉えてほしい訳ではなく、こういったリスクを把握した上で買うようにしましょう。
- リフォーム代がかかる(目的・場所によって数百〜数千万)
- 毎年の固定資産税がかかる(土地・建物の評価額×1.4%)例:家の評価額が2,500万円の場合→2,500×0.014=35万円)
- 住宅ローンで破産
- 地震による損壊
- 隣人がおかしな人・危険な人でも簡単に引っ越せない(騒音なども)
- 旦那さん、奥さんの転勤・転職に対応できない
- 定年退職後に好きな所に住めない
- 35年ローンが邪魔して、何事にもチャレンジできなくなる
もし、買うならこんな家?
とはいえ、家は家族の城です。1人暮らしならまだしも、家族を持つならサラリーマンだけでなく、家庭を守る主婦にとって1つの目標になるもの。
仕事のモチベーションや良い家族関係など、人生の質を大きく変える買い物なので、家を買うこと、それ自体を全否定する気は毛頭ありません。
なので、もし買うなら…
- コンビニやスーパーなどの商業施設、学校などが近く、
- 大きな公園があり、治安もいい。
- 駅からも近い都市部の家。
いずれにしても、大きな買い物なのでじっくり比較して決めたいですね。